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麻梨
著者:麻梨(あさり)
銀魂と廃墟と三浦しをんさんと箱根駅伝をこよなく愛する性別♀。最近の悩みは仕事帰りに寄ったプールで監視員のおじさんに(真剣に泳いでいたにもかかわらず)「大丈夫? ビート板使う?」と心配され、それをさらに職場で話して笑われたこと。大体毎日幸せに生きています。そう見えないらしいけれど。上記で勘のいい人ならうっすら察せる通り、書くことにおいてド素人です。
エッセイ/エッセイ

吾輩は司書である(15)

[連載 | 連載中 | 全29話] 目次へ
日本十進分類法――NDC。本の背ラベルに張ってある番号で、ジャンル分けするいわば本の住所。司書は本の主題・内容を的確に捉えて分類することができなくてはいけないのだ。
 NDC

「(N)兄様」
「(D)どうやら」
「(C)チェリーボーイ」

 の略じゃありません。

「(N)奈良の」
「(D)電車を」
「(C)鹿が止める」

 でもありません。念のため。
 引き続き図書館のお話です。
 もう飽きたとか言わないでください。

 司書さんって、カウンター業務とか配架作業の他に何をやっているの? と、聞かれることがあります。
 市町村別に町の仕事があり、施設管理・イベント管理・おはなし会などまぁやることは腐るほどありますね。同じ公共図書館でも、県立か町立かで業務内容は随分異なります。
 そんな中でも「司書」という資格を持っている全ての人ができなければならないことがあります。

 図書館の本についている背表紙の「アレ」。みなさんはどのように認識しているでしょうか。
 背ラベルにふってあの数字にはNDC「日本十進分類法」という名前があります。なんか英会話教室みたいな名前ですよね。え、そうでもないですか。じゃあ忘れてください。
 NDCは日本の大多数の図書館で使われており、十の数字で本をジャンル分けしているものです。
 ざっくり説明しますと、資料の住所です。
 文学の本棚に同じ著者だからといって全然関係のないジャンルが置かれたりしないためにあります。
 現在日本の図書館の99%がこのNDCを活用した配架をしており、極端な話NDCさえ把握していればどこの図書館に行っても迷うことはないでしょう。

 NDCは第一区分から第九区分まであり、その資料一冊一冊に何が主題であり題材なのかを解題し、見合うところにあてはめます。
 参考までに、第一区分(頭の数字)は以下のようになっております。かなりざっくりしてますので、詳細がご覧になりたい方は素直にググってください。

  1. 総記(情報学、百科事典、ジャーナリズム)
    パソコンガイドなど。
  2. 哲学(哲学、心理学、倫理学、宗教)
    占いや風水はここに分類されます。あと赤ちゃんの人名事典とか。
  3. 歴史(歴史、伝記、地理)
    観光マップなど含まれます。
  4. 社会科学(政治、法律、社会、教育、風俗習慣、国防)
    自衛隊とか警察もののルポなどですね。
  5. 自然科学(数学、理学、医学)
  6. 技術(工学、工業、家政学)
    料理本・手芸の本。
  7. 産業(農林水産業、商業、運輸、通信)
    ペットのしつけとか、携帯端末の使い方とか。
  8. 芸術(美術、音楽、演劇、スポーツ、諸芸、娯楽)
    漫画やアニメ関係。やはりヲタクは芸術だった。
  9. 言語
    英会話の本とか。
  10. 文学
    小説、エッセイです。

 興味のあるジャンルとそうでないものが明白に別れるのではないでしょうか。

 日本の書物は全てNDCで分類することができます。
 例えば「本当にあった怖い歴史の出来事」という本を分類してみるとしましょう。
 歴史の表記は2です。何の、どこの、歴史を取り上げているか。→日本史なら21・世界史なら29。さらに関東地方の日本史なら213……と、主体となる内容をつきつめていきます。
 写真オンリー、文字なし! という本でも、そのテーマさえ明確になっていれば分類可能です。
 資料に何が書かれているのか、必要な事項やキーワードを拾い、主題・内容を的確に捉え分類する。司書はそれができなければなりません。ちなみに人によって分類の捉え方が違うというのは許されません。

 対人的に何かをするわけでなし、実験することもなし。非常に地味であります。
 深く掘り下げればそれこそ学問的お話になります。
 本屋さんのレジと何ら変わりはないように思えますが、案外そうでもないよ。という。
 肝心なのはこの話を聞いた良い子のみんなが「将来司書さんになりたい!」と思うかどうかですよね。
 では、先人としてありがたいお言葉を投下しましょうか。

 やめとけ――給料安いから。
(つづく)
(初出:2015年06月02日)
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登録日:2015年06月02日 15時52分
タグ : 図書館 NDC

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