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麻梨
著者:麻梨(あさり)
銀魂と廃墟と三浦しをんさんと箱根駅伝をこよなく愛する性別♀。最近の悩みは仕事帰りに寄ったプールで監視員のおじさんに(真剣に泳いでいたにもかかわらず)「大丈夫? ビート板使う?」と心配され、それをさらに職場で話して笑われたこと。大体毎日幸せに生きています。そう見えないらしいけれど。上記で勘のいい人ならうっすら察せる通り、書くことにおいてド素人です。
エッセイ/エッセイ

吾輩は司書である(3)

[連載 | 連載中 | 全29話] 目次へ
自転車での帰り道、職質をうけ「何やってたの?」という警察官の質問に「自転車に乗ってました」とまんまを答えて笑われる。職質体験記。
 麻梨が歩くと棒が生える

 私、わりとネタ切れが速いです。
「面白いことをかけないのはネタがないからであって別に私の文筆力がないからとかそういうわけじゃないと思うの」なんて言い訳(通用するはずもない)を胸に抱きつつ、地元でチャリ漕いでいました。

 職務質問されました。

 おい。どういうことだよ。ジョニー。
 田舎なので、道端に知らない人がいたら会釈くらいはする私。パトカーを運転するおっちゃんと眼があったのですが、「あれ。警察官って普通ツーマンセルで行動するんじゃねぇの? 三人いる……」と気になってしまい、思わずガン見。
 民家に停車したもんだから「まさか……事件かっ!」とテンションが上がったのは言うまでもない。
 警官が下車したと同時に私は自転車のスピードを緩め観察。おじさん、クソ暑い中完全フル装備です。さぁいよいよかとわくわくする私。
 警察官三人、呼び止めます。私を。
 あれ、なんか。
 望んでいた展開と、違くね?
 ちなみに自転車の防犯登録の確認とのことで、私が不審な動きをしていたとか、それが理由じゃないそうです。
 聞かれる前に「事件ですか!」と自分から聞いた上に職務質問にノリノリで答え、「パトカー羨ましいです。乗ったことないんですよね」とか、まぁ普通に生きていれば経験しなくて当たり前の事とか言っちゃっているあたりよっぽど不審者なんですけれど。
 警官のおじさんに言われました。
「君、変わっているよね。声をかけて歓迎されたのははじめてなんだけれど」
 しょうがないです。
 私警察官大好きなんです。
 特に刑事萌えなんです。
 新宿交番所勤務の警察官とできれば全力で合コンとかしたいんです。
 おそらく新卒っぽい婦警さんとベテラン二人なので、お姉さんの研修もかねてパトロール中だったのでしょう。
 お姉さんごめんなさいね。
 何回目の研修か知らないけれど、年間一回会うか会わないかわからないくらい変な奴が網にかかって。私相手じゃなんの経験値にもならなかったでしょう。
 ちなみに、「今何やっていたの?」という質問に「自転車に乗っていました」と跨ったまま答える私の馬鹿さ加減に、それを遠巻きに見ていた近所のおばさんが笑っていました。
 近くが小学校なので、その生徒らしき子供が、
「おかーさーん! あいつ逮捕されてるぅー!」
 って、なんか母ちゃん呼んでいるし!
 間の悪いことに、そこは同級生の家の前でした。
 こっちも言い返します。
「まだされてない!」
 一瞬のうち、後悔しました。まだってなんだよ。
 さて、警官のみなさまの質問が続きます。
「未成年?」
「いえ、成人しています」
「学生?」
「いえ、働いています」
「バイト帰り?」
「いえ、会社員として就職しています」
 社員証とか免許証こそ提示を求められなかったけれど、外見でおもっくそ判断されていますね。
 仕事あがりに適当な運動として自転車に乗っていることと、本当はランニングの方が良いのはわかっているけれど地に足つけるのだるいんですよね、など。後半に至っては婦警さんとガールズトークして時間をつぶし、
「肝が据わっているね」
 褒められました。
 考えてみれば、体格の良いベテランっぽい警察官相手にケロッとしている女子ってどうなんですかね。おどおどした弱い女子を演じた方がよかったのでしょうか。仕方がありません。警察官とお話しできて嬉しかったのだから。
 ものの一〇分かからなかったかと思います。
 ちなみに「え、働いているの?」と言われたことが地味にショックで、
「私はそんなに働いていなそうに見えますか」
 とこっちから切り込みました。
「あ、きっとTシャツだからだよ! 私服だと、ほら、ラフだから!」
 おじさん。
 私、この服装のまま、仕事しているんスけれどね……。
(つづく)
(初出:2014年07月27日)
登録日:2014年07月27日 15時39分

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