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麻梨
著者:麻梨(あさり)
銀魂と廃墟と三浦しをんさんと箱根駅伝をこよなく愛する性別♀。最近の悩みは仕事帰りに寄ったプールで監視員のおじさんに(真剣に泳いでいたにもかかわらず)「大丈夫? ビート板使う?」と心配され、それをさらに職場で話して笑われたこと。大体毎日幸せに生きています。そう見えないらしいけれど。上記で勘のいい人ならうっすら察せる通り、書くことにおいてド素人です。
エッセイ/エッセイ

吾輩は司書である(8)

[連載 | 連載中 | 全29話] 目次へ
いけすかない子供たち。でも、自分が子供の頃、すべての女子に一度は感染する病気があった。いまなら迷いなくケツに蹴りをぶちかます思い出とは。
永遠に反比例

 先輩に「廃墟好きって、何がいいの」と真顔で聞かれ、「ここで死んでも誰も発見してくれなさそうだな、って思うと安心する」とレスったらドン引きされました。
 人間ってどうにもこうにも、分かり合えないことが多いようです。

 先日、地元の駅で友人のAちゃんとばったり遭遇しました。
 就活中のAちゃん。試験帰りに電車でいけすかん子供たちを見たのだとか。
「わりと混んでいて、男女の中学生? くらいの子供がいたんだけれど、席を譲ってくれる大人が少ないとかって話していてハァ? ってなったんだよね」
「あぁー電車のマナー悪いの多いよねぇ」
「どういう教育されてんだ、と」
「そもそもが教育されてねーんじゃね?」
 自分達に譲れと言っているのか、それとも譲るべき人がいるのにその車両内に立たない人がいると言っているのか。
 とにもかくにも、注意したがりなマセ初めの女の子と、異性の眼を気にするいいかっこしいな男の子。
 年上としては一番話しかけにくい年代です。何を言っても反抗されそうな感じ。
 ところがどっこい。
「なんか『けんけつ』って風船持っていたんだよね」
 そういうことかーい!
 確かに言われます。
「お帰りは電車ですか? 必ずホームの黄色い線より内側で、できれば椅子に座って安静にしてね」
 献血対象が一六歳からなので、その子たちが献血したのかどうかは判断しかねます。が、いっちょまえにこじゃれてグループデートしているのにひらがなで「けんけつ」と書かれた風船を片手に持つとか。
 ものっそいツメの甘さを感じるのは私だけでしょうか。
 話しを聞いていて、昔の自分を思いだします。
 小学生高学年時、一緒にいたグループの子は近い将来ポップティーンかミニを愛読し合コンに繰り出すギャル要素ありのコンサバジュニアみたいなタイプばかり。
 自分で買えるわけもないし、持っていないのにファッションのブランドとか言っちゃう、まぁアレです。全ての女子に一度は感染する病気でした。
「好きなブランド何? ないの? 信じらんなーい」
 今だったら迷わずケツに蹴り入れます。「現実を見ろ! 鏡も見ろ! お前はヴィトンの財布が似合うツラか!」ケツを割る勢いで一発。あ、もう二等分されていた。
 ぶっちゃけヴィトンの財布が似合うツラなんて自分でもよくわからないんですけれど。
 ちなみに隣のクラスにとんでもない奴がいまして
「好きなブランド? 松坂牛」
 わぁお! U・SI!
 まさかのチョイスU・SI!
 アメリカ人もびっくりです。
 一発で世界観が変わりました。
 あぁ、私はこの子と友達になりたいわ、と。結局「ゲテモノ」な一面を持つ子とばかり交友を深めていました。結局今も昔もかわんねぇ。
 同級生が男子の目線を気にして猫を被りだした時、私だけ間違えてパンツ被っていたんだと思います。それくらい興味のベクトルが急カーブ。
 NEWSやKAT‐TUNのグッツを購入している中、一人だけ踊る大捜査線の再放送にハマり織田祐二のポスターを購入。当時から警察萌え。結婚するなら三〇過ぎのおっさんがいいな、面倒くさくなさそ。という願望を抱いて……ってそりゃ話が合うわけねぇ。
 母曰く、私が同級生だったらまず関わりたくないそうです。さすがにひでぇ。
 世の中には分かり合えないことが多いなぁと思います。

 話飛びますが、仕事場に赤ちゃんが良く来るのでパペット人形を常備しております。
 先日ぐずりだした赤ちゃんをあやそうとしたところ、何がいけなかったのでしょうか。全力で私の顔を指さして泣きやみました。
 どういうことなんでしょうか。
 また別の日ですが、超元気なお子様に人形を破壊されました。
「お母さん、ご心配に及びません。彼はワタクシ共と同じスタッフ。今日はちょうど定年の日です」
 クソ真面目に説明したつもりだったのですが、その場にいた全然関係ないおじさん含め眼が合った人大半に笑われました。
 どういうことなんでしょうか。
 世の中はわからないことも、わかって貰えないこともいっぱいですが、私は今日も元気です。
 あ、いえ、赤ちゃんに顔で喜ばれたこととか、べ、別に気にしてないし……ぐすん。
(つづく)
(初出:2014年11月05日)
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登録日:2014年11月05日 13時56分

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