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小説/現代
【電子書籍】投稿WEB小説『Sohzine.jp』Vol.9
騒人編集部お勧め作品を掲載! 青島龍鳴氏『ファーストキスは鉄の味(前編)』は、退治屋不足のため狐の女王と取引をする帝家。眠太郎懺悔録シリーズ。樹都氏『ヤミネコ』。猫にまつわるあらぬ話。阿川大樹氏『作家の日常』では、お金にまつわる話しを赤裸々に告白。宇佐美ダイ氏『LeLeLa』。美智子は朋子に“気”を扱うための栓を抜かれるが……。綺羅星沙々羅氏『太陽は君に輝く』はククルの森に入った一行の前に難敵が出現。南川純平氏『ポトゲラヒ』。下田にやってきた久之助は写真術を学ぶ機会を得る。いちばゆみ氏『ゆうきゃんの人生迷走案内』。電車で見たポスターに思い出したのはカオルくんのことだった。あのとき、何が出来たろうか?

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投稿WEB小説『Sohzine.jp』Vol.9


目次

 はじめに

【読切小説】
 青島龍鳴『ファーストキスは鉄の味(前編) 眠太郎懺悔録』
 樹都『ヤミネコ』

【連載エッセイ】
 阿川大樹『作家の日常 第九回』

【連載小説】
 宇佐美ダイ『LeLeLa 第九話』
 綺羅星沙々羅『太陽は君に輝く 第三話』
 南川純平『ポトゲラヒ 第二話』

【読切エッセイ】
 いちばゆみ『ゆうきゃんの人生迷走案内 差し伸べられなかった手』

 原稿募集のお知らせ
 奥付


はじめに

 「Sohzine.jp」は、オンラインマガジン騒人(http://sohzine.jp)に掲載した編集オススメ作品と書き下ろし作品を掲載しています。

 騒人の前身となる「QuickSand」が産声を上げたのは、パソコン通信「Nifty Serve」(現、@nifty)の「本と雑誌のフォーラム」(FBOOK)でした。当時、FBOOKでは、作家の水城雄氏による小説修業の「小説工房」が設けられており、どんどん上達したアマチュアライターのなかには、作家デビューした人も数多くいます。そんな中、「QuickSand」では、FBOOKに集うライターたちの作品を編集し、シェアテキスト(有料のテキスト)として発刊していました。

 インターネットに活動の場をうつし、騒人と改めたのが1999年。なんでもありの投稿サイトではなく、実力あるライターの作品をひとまとめにできたら……という想いの現れが騒人です。騒人にはプロの作家もおりますが、そういったネット作家選り抜きの作品群サイトとしてお楽しみいただき、ライターの皆さんには、次のステップに進んでもらえたらと思います。

 あなたのご参加をお待ちしております。


ファーストキスは鉄の味(前編) 眠太郎懺悔録/青島龍鳴

 退治屋が不足していた帝家では、狐の女王と取引をした。そして訪れたのは最上位の力を持つ二人だった。一方、邪鬼に寄生され命を長らえた眠太郎は咲来と共に高校に通う。そこで起きた事件と梅岩の独白。


 帝家書受役・葉山泰山はやま・たいざんはその日、機嫌が悪かった。
 円角寺の小坊主からキャリアを始めてはや50年。霊に憑かれやすい体質に悩んで寺の門を叩いたのを切欠に、葉山は世に潜む邪な鬼を祓う退魔師としての道を歩み、その頂点に立つ帝家に仕えた。
 以来、当代最高の退治屋として名声を欲しいままにしてきた。常に腰に挿している木刀を相棒に、人に害をなす悪鬼羅刹と最前線で火花を散らしてきた。
 それが、この書受役……実のところただの帝邸の門番役を任されたのだ。
 つまりこれは、実質的な引退宣告だった。
 石畳の敷き詰められた広大な敷地を小さな番所小屋から見つめていると、葉山はますます惨めな気持ちにさせられた。
小屋を覗く松の木々も素朴な造りの石庭も、いじけた老人の心を癒やしてはくれなかった。
 まだ若い帝家当主・帝梅岩みかど・ばいがんが言うには、
「葉山は十二分に働いてくれた。後は隠居して余生をゆっくり過ごして欲しい」とのことだ。
 それが痩せ枯れた老人には労りよりも侮辱に映ることを、若い当主はわかっていない。
 葉山の仕事はただ門の近くにある番所で徒然ない時間を潰し、門を叩く者がいれば応じるだけだ。ところが門を通る者の殆どが、『書抜かきぬき』と呼ばれる帝家に常駐している者だ。彼らは何らチェックされることなどなく門を通れる。
 つまり、葉山はただの暇な警備員と何ら変わりはないのだ。腰の木刀が哭いている気がしてならなかった。

 不満タラタラの退屈で陰鬱とした毎日を重ねるうちに、葉山はおかしな妄想に取り憑かれ始めた。
 ある日、今までに遭遇したこともないような強力な邪鬼が現れ、帝邸を荒らし回ろうとするのだ。
 葉山はその生命と引き換えに最凶最悪の邪鬼を滅し、誰もが彼に感謝し尊敬の念を示し英雄の死を悼むのだ……。
「また妄想ですか? 葉山さん」
 声をかけたのは大北梨恵おおきた・りえ。葉山の半分近いキャリアを誇る、ベテランの退魔師だ。
 瞼に涙を浮かべた葉山は赤面して「退屈すぎて、あくびが出たのだ」と、不明瞭な言い訳をした。
「はいはい。そういうことにしておきますよ。でも実際、門番だって誰にでも任せられるものじゃないんですよ。経験に信頼を置ける葉山さんだからこそ、頼まれたんですから」
 普段は嫌みが多い大北が、ここのところ妙に優しい。そういう態度が老人を傷つけていることが、彼女にもわかっていない。
「オレは痩せ枯れたジジイなんだよ。持ち上げたって、出世には役に立たんぞ」
 自嘲するように葉山は呟いた。
「らしくないですよ葉山さん。貴男は、そういう人じゃない。たいしたことじゃないのに怒鳴り散らして、みんなにドン引きされるのが葉山さんのキャラじゃないですか。地震、雷、火事、葉山っていうぐらいなんですから……」
「なんだおまえら。人が聞いていないと思って、そんな陰口を叩いていたのか!」
 葉山が怒声を浴びせた。が、大北はニマニマ笑うばかりだ。
「そうそう。葉山さんはそうでなくちゃ。可愛い女の子に、へっちゃらで罵声を浴びせるようでなくちゃ」
 これが大北なりの優しさであることなど、葉山のような男にはわからない。
「三十路過ぎた女でいて、何が可愛い女の子だ。図々しいのもいい加減にしろ」
「あらやだ。わたし、もうとっくに40過ぎですのよ。まだ30代に見えます? うふふ」
 ……葉山はもう叱りとばす気力さえ失った。まさに糠に釘。怒鳴ったのに小躍りしそうに嬉しがられる有り様では、怒気を保つことさえできない。
「……大北が、40過ぎか……」
 あの小娘が、いつの間にかそんな年齢に。
「オレも衰えるわな。そりゃ……」
 うなだれた葉山の表情は、さほど落胆しきったものではない。どこか悟りきった諦念が混じっていた。
 もしも、このまま終われば、葉山は当主の思惑通り、緩やかに現役引退出来ていたのに。
 平穏な時は、地響きとともに破られた。

 ズドン、

 という音とともに、激しい揺れが屋敷を襲った。

「地震……!?」
 大北が番所の机の下に隠れようとして、頭をぶつけた。
「違う。これは……」
 葉山は番所を出た。おそらく、これは地震ではない。同じ感覚を経験したことのある葉山は知っていた。
 邪が近くに来たとき、霊感のある人間は特有の違和感に襲われる。それがあまりに強大な邪鬼であった場合、地震に似た地響きを感じるのだ。
「地震じゃない。何か、恐ろしいものがいる」
 葉山は確信を持っていたので、外に出た。地震のように感じるだけで、実際に地面が揺れているわけではないことを確認しようとした。
 しかし地面は揺れていた。
 石畳にヒビが入り、強靭な楠の塀は軋み、百平方メートルを越える二階建ての屋敷が横に震えていた。
 それでも、葉山の感覚に間違いはない。
「両方、か……?」
 強大な邪鬼と地震が偶然にも重なった。そうだとしか考えられなかった。
「無事か、葉山」
 横から声をかけたのは他の誰でもない、帝家当主・帝家梅岩だった。
 二十歳を迎えたばかりの若者は、普段は垂れ気味の眉の間に皺を寄せている。
「当主様、これは……」
 葉山はこのときばかりは馬鹿殿と謗そしり続けてきた当主を尊敬した。
 葉山はヘドを吐く一歩手前にいた。近く……おそらく塀のすぐ外にいるのだろう規格外の邪鬼による押し潰されそうな瘴気と、足元が跳ねるように揺れる地面に苛まれ、平静を保つのが極めて困難だった。
 にも関わらず、梅岩は表情こそ険しいが腕を組んで大地にしっかりと立っていたのだ。
「客人のようだな。招かれざる客のようだが」
 この期に及んで皮肉る余裕があるのだから、大したものだ。
 震撃のもとは正門だった。
 何者かが正門を揺らしていることが、この地震に酷似した揺れのもとだった。
 門の外から、声が聞こえていた。
「なぜ……開かない……」
 低い女の声だった。
 感情の薄い、冷徹な声だった。
「焦るなよ。それだけ騒げば、いずれ開くさ」
 もう一人、男の声がした。
 涼やかな青年の声だ。
「加減というものを知らん奴らだな……」
 梅岩はまるで、ただの困り者を見ているような調子だ。
「来るのはわかっていた。西の女王は約束を守ったわけか」
 葉山は話が見えないが、嫌な予感がするのだけはわかった。
「それは一体、どういう……?」
「帝家は人材不足だろう? 特に退治屋に関しては、70近い葉山に最近まで無理をさせる体たらくだった」
 梅岩はわかっていない。
 ……違う。葉山本人よりもわかっていた。老体は既に限界に来ていた。かつての質実剛健を絵に描いたような頑丈な体は年々痩せ細り、いつしか枯れ木のようになっていた。
 むしろ、最も遅れて理解したのは葉山だったのかもしれない。誰もがわかっていたのを、老人を労り口に出さなかっただけなのかもしれない。
 それが証拠に、今の葉山は門外の邪鬼による瘴気に完全に当てられていた。膝はいうことをきかず生まれたての小鹿のように震え、2本の足だけでは地に立てず、木刀を支えにしてようやく身体を縦にしていた。
「それで、狐の女王と取引をしたんだ。人外のものを3・4人、助っ人に貸してくれってね」
 それは葉山も耳にしていたことだった。
 退魔師の代わりに邪鬼を使うなど暴挙にも程があると、ついさっきまでは考えていた。だが、今の我が身の情けなさを実感すれば、梅岩に同情の余地が出来た。
 まっとうに戦える退治屋が梅岩と、脚の震えが止まらない老体だけでは心許ないにも限度がある。いかなる搦手からめてを用いてでも人材を確保しなければならないのだ。
 しかし、この結末は悲惨過ぎた。
 助っ人で呼んだつもりの人外の者が、門の外に居るものだとしたら……。
「葉山、済まないが門を開けてやってくれ」
 梅岩は本当に済まなそうに言った。
 帝家の正門は、門番にしか開けられない。規律や慣習という意味でなく、門番に任命された者でなければどんな力を加えようとも門が開かないよう呪しゅがかけられているのだ。たとえ当主であっても、そこは変わらない。
 門番というのは誰にでも任されるものじゃない
 大北の言葉が身に染みた。
「開けるというのですか、これを……」
 それがどんなに危険なことか、葉山には肌で感じていた。
 あれだけ脳内で繰り返した妄想うが現実のものとなったのに、できることは「門を開けない」という選択肢だけだった。
「安心しろ葉山。本当に恐ろしいものなら、この門はくぐれない」
 帝邸には強力な結界が施されている。いかなる邪鬼も破れない、絶対の結界だ。
 書抜と決められたものは勝手口でも生垣を越えようと自由に出入りできるが、そうでないものは正門からでないと足が自ずと止まるよう呪がかけられている。
 正門を通る際にも、人の形をしていないものは通れない。ただし、人の姿に上手に化けた邪鬼はチェックから外される。
 そのために、門番がいる。
 最終的な判断は、門番に委ねられる。
「開門には承諾いたしかねます」
 葉山は言い切った。
 ここで開けるようでは、門番の門番たる意味がない。
「では、外の騒ぎは永久に収まらないな」
 梅岩は怒りもせずに、ただそう言った。
 そして、それは致命的な一言だった。
 大地を揺るがす激震は、いつまでも止まることを知らない。おそらく、邪鬼は開くまで門を叩き続けることだろう。
 葉山はふと番所に目をやった。机の下で震える大北が、そこにいた。
 この馬鹿騒ぎをやめさせる鍵を、自分は持っていると思った。
「しかし……あのようなものを邸内に入れるというのですか?」
 葉山は恐怖に襲われた。一時凌ぎの脅威に負けて、帝家の者を全滅に陥れかねないリスクを考えると、躊躇された。
「心配するな。入ってきたところで、何もできやしない。帝家の結界を侮るな」
 結界内では、退魔のための術の他は全ての霊的能力を封じられるという。ただ葉山は長いキャリアの中で帝邸に人外のものが入ったのを見た例が殆どなかったため、考えたこともなかった。

 揺れる地面に足をとられながら、葉山は閂を持ち上げた。重い閂だった。
 惨めだった。
 圧倒的な力を持つ邪鬼がすぐそばにいるというのに、老人のできることといえば門番としての責務を全うすることだけ。筋骨隆々だった肉体は痩せ衰え、身の丈の半分ほどの長さの閂を持ち上げることさえ容易ではない。
 成人男子なら誰でも出来そうなこの作業に、葉山は全力を尽くさねばならなかった。
 門が開いた。
 まず目に入ったのは、目元の涼やかな若者の姿。
 初春の季節を無視した黒鳶色のパーカーの上に、爽やかな美顔が置かれていた。
「ようやく開いた」
 天真爛漫な笑顔が、葉山には内腑が抉られるように感じられた。
 もう一人は真っ黒なフードを深く被っていて顔が見えない。
 暗闇から僅かに覗いた片目が、猛禽を想わせる鋭さだった。
「どうして……すぐに開けなかった……」
 中性的な低い女の声は、その言葉とは裏腹に怒りに乏しかった。
 2人とも人間ではないことが、葉山にはすぐにわかった。
 激震にも似た禍々しい瘴気のもとは、間違いなくこの2人だった。
 しかもそれが人に姿だけを真似ていることに、葉山は胸がむかむかしてきた。
「声をかければ、開けただろう」
 葉山の背後にいた梅岩が声を出した。
「声もかけずに門を力任せに殴るようでは、開けられるものも開けられない。人を真似るなら、人の礼儀というものも少しは学ぶべきだ」
 人間に倣うことを仄めかす。邪鬼たちがこのような言い回しを嫌うことを、梅岩は知っていて言った。
 口振りは穏やかながら、やはり怒っている。
「なるほど。家に入るには先に声をかけるのが礼儀らしいな」
 青年のようなものが口元を歪ませた。
 勿論、この男はその程度の常識は知っている。知っていながら、横で暴れる相方を止めなかった。
「呼びつけといて……礼儀を知れとか……なんなの?」
 女のようなものが梅岩を睨みつけた。
 こいつは馬鹿かと葉山は思った。
 呼ばれて来た者だと告げもしないでいて、自動で門が開かなかったから腹を立てていたのか。あまりに頭が悪すぎて、聞いているほうが立ち眩みしそうになった。
「で、勿論、入れてくれるんだよね?」
 青年に似たものが笑顔で言った。作り笑いでない純真そうなものであることが、かえって気色が悪かった。
「お名前を、どうぞ」
 葉山は番所に入り、受付口の窓を開けた。帳面と筆ペンを差し出し、名前を書く欄を示した。
 青年が子供のように顔を突き出して帳面を覗き込んだ。
(狐か……)
 葉山は青年の正体を看破した。狐には人の姿に変じるものがいるが、大抵は独特の獣臭がする。香水などで誤魔化すことは出来るのだろうが、そこまで気を使う個体は稀だ。
 西の女王も正体は狐であるという。もしかしたら縁者かもしれないとおもった。
「名前……書け……だと?」
 女のようなものが、今度は明らかな敵意をもって葉山を睨んだ。凄まじい瘴気が老人を襲った。みっともない話だが、僅かながら尿がはみ出た。
「それは、ちょっとなあ……」
 青年も渋っている。
 退魔師と邪鬼の世界において、名前を知られることは致命的な不利を生む。名を知られれば、呪をかけることが出来るからだ。
 帝邸に入るには、自分は絶対に味方であり敵となる可能性は今後とも一切有り得ないことを明言する必要があるのだ。
「何を躊躇することがあるのですか? 孔衛丸このえまるどの」
 梅岩は意地悪く笑った。
 そもそも、梅岩と青年は面識がある。名前を隠し通そうと考える事自体、無駄な労力だった。
 孔衛丸と呼ばれた青年は少しムッとしながら、帳面に『近江の孔衛丸』と走り書いた。
 そして、地面に張られた注連縄を跨ぎ、正門をくぐった。
 その様子を見た女のようなものも、孔衛丸に続いて門に入ろうとした。が、注連縄を踏む直前で足を止めた。
 足を止めたまま、食いつくような瞳で梅岩を睨んだ。結界が効いている。条件を満たしていなければ、押し入ることもできない。
「どうして……わたしだけ入れない……」
 眼を向けられたわけでもない葉山が、ただそばにいるだけで激しい吐き気に襲われた。女のようなものから吹き出る憎しみの感情は、それほど強かった。
「聞いていなかったのですか? 名前を書かなければ、入れません」
 梅岩はニコリともせず言った。
 これも、慣習でも規則でもない。帳面に名の書かれないものは、どんなものにせよ自ずと足を止められる。そういう呪しゅが、この結界には施されている。
 帳面に名前が記されることによりのみ、門をくぐろうとしても斥けられない新たな呪が自動的に上書きされるのだ。
「ふざけるな……呼んでおいて入れられないだと……クズどもめ……」
 女のようなものが、門の柱を蹴飛ばした。振動が塀を伝わり、屋敷全体が激しく揺れた。
 鉤爪がついた、鳥の脚だった。人の胴ほどもある太い柱を、鉤のついた爪が掴んだ。
 もしもただの楠木の柱であったなら、型紙のように易々とねじ切ってしまっただろう。広大な屋敷の塀に衝撃を伝わらせるほどの怪力の持ち主である。ただ大きいだけの家の塀であったなら、柱は折られ塀は倒され門は木屑になるまで蹂躙されただろう。
 ただ、帝邸には結界が張られていた。千年近い歴史で幾多の災厄に見舞われても、ついに破られることはなかった最強の結界が張られていた。
 大木を力任せに砕く力がありながら、柱には擦り傷の一つもついていない。
「『ジチョウ』、無駄だ。やめておきな。大人しく人化して、名前を記したほうが早いよ」
 孔衛丸は冷笑しながら鳥女に忠告したが、柱に当たり散らすのに夢中で聞き入れない。
 ジチョウと呼ばれた鳥女は鉤爪で路傍の小石を広い、受付窓に向けて投げた。
 弾丸に近い速度を持つ投石だった。普通なら、葉山の顔面を粉砕しただろう。
 しかし石は受付窓の磨り硝子を穿つ直前に宙で止まり、そのまま出された帳面の上を転がった。葉山老人は今更のように顔を掌で守っていた。
「たいしたタマだね。ジチョウも、帝家の術も……」
 孔衛丸はあたかも他人事のような物言いをして、梅岩に視線を向けた。
「で、私は入れるんだよね?」
 苦笑しながら門の真下を這う注連縄を指差した。
 梅岩は頷いて
「名を記した以上は、客人だ。止める理由も、止める術もない」
 平然と受け答えた。
 背後では相変わらず鳥女が柱を蹴り地震を起こしていた。にも関わらず、孔衛丸は放置したまま門をくぐった。
「たいしたものだ。力が抜けていく。これじゃ、妖術は使えないね」
 呑気なことを口にしながら、石畳の上を歩いた。
「久しぶりだね、帝梅岩。またこうして会えるとは思わなかったよ」
 背後の激震をまるで気にせず、天真爛漫な笑顔を見せた。
 番所から様子を覗く葉山は、戦慄が止まらなかった。
 帝家の結界はあらゆる邪鬼の力を封じる。孔衛丸とやらがどんな凶悪な怪物であれ、妖術は封じられ身体能力も人間並みに落とされてしまう。いかなる恐ろしいものであろうとも、危害を撒き散らすことはできないのだ。
 しかし葉山には、にこやかに笑顔を振り撒くだけの青年が恐ろしくて仕方がなかった。危険なことは出来ないとわかっていながら、得体の知れない違和感が纏わりついていた。
「孔衛丸。久しぶりで悪いんだが、2つほど言いたいことがある」
 梅岩は愛想も見せない。口調は穏やかだが、怒りを抑えているのが顔を見ればわかる。
「まず1つ、あの女を止めてくれ。家の者が怖がる」
 門の外で暴れる鳥女を指差して、僅かに声を荒くした。
「無理だよ。あれが言って聞くように見えるかい?」
 孔衛丸はヘラヘラ笑いながら手振りでお手上げした。
「言ってわからないようなものに、助っ人は頼めない」
 梅岩はキッパリと言い切った。
 話の流れは明らかだった。葉山は察した。この2匹の邪鬼が、帝家で生活が出来るようには到底おもえない。梅岩も同じことを考えているのだ。
「あと1つ。今後のために忠告しておくが、無闇に気配を消すのはよしたほうがいい。姿はあれど気配は感ぜず、では警戒しろと言っているようなものだ」
 葉山はつい声を上げそうになった。孔衛丸に纏わりついていた、得体の知れない違和感の正体とは気配だった。
 人であろうと邪鬼であろうと先ほど蹴られた路傍の石だろうと、この世の全てのものには『気』がある。強さや性質に差はあれど、気を持たないものなど存在しない。
 この男からは、気が全く感じられなかった。見ることができ音を出し臭いもあるのに、気配だけは感じなかった。葉山が孔衛丸に感じていた言い知れない不気味さは、姿があるのに気配がない違和感だったのだ。
「ああ。気を抑えられちゃったから、ついつい」
 孔衛丸は舌を出した。
「なるほど。抑えられたなら、仕方がないな」
 梅岩はわざとらしく同調した。
 気が抑えられて人並みに格下げされるのはわかる。だが、それだけでゼロになる筈がない。明らかに意図してやったことである。
 気をゼロにするなど、並大抵の体内エネルギー操作能力では行えない。梅岩も書物では読んだことのある技術ではあったが、修得に要する余りに果てしない修練の量に、実現は絵空事だと高を括っていたほどだ。
 それが、目の前に実現している。
「ほら、これで怖くないでしょ?」
 と、言う間に孔衛丸からは普通の人間らしい気が感じられるようになった。だが、今更そんなことをされても遅い。むしろ言われてすぐ補正の出来る異常な器用さが、より不気味なだけだ。
(女狐め……)
 梅岩には狐の女王の企みがわかっていた。
 東の『帝家』。
 西の『業界カンパニー』。
 彼ら退魔の世界では、一つの島国を巡り、勢力が二分している。
 帝家は元々カンパニーの前身である『青血チンジェ』という組織の一派でしかなかった。それが、千年ほど前に枝分かれした。
 かつての青血は傍若無人を絵に書いたような組織だった。邪鬼や無頼漢を平気で人材登用し、彼らの利益のためなら弱き人々を躊躇なく切り捨てる。友好的な邪鬼のために集落が丸々食糧とされたことも一度や二度ではない。そんな青血に嫌気が差して、ある事件を切欠に当時は夷国とされていた東地方に居を構えた。と、いうのが帝家の主張だ。
 ところがカンパニーの歴史観は異なる。そもそも帝家は東地方を委任されたに過ぎず、いまだカンパニーに所属する子分でしかない。青血は消滅しカンパニーと名が変わったとはいえ、その点に変化はないというのが西側の認識だ。
 以後、帝家が政府から公式に退魔の任を受けたことが両者の溝を更に深めた。親組織の許可なく国に頭を垂れたと責めるカンパニーに対し、純粋に人間のために機能しない組織など公的に認められるはずがないと、当時の帝家当主はカンパニーの意見を黙殺した。
 いまだに政府より自分たちのほうが上だと言い張るカンパニーにとって、帝家の『裏切り』は許しがたいものだった。
 カンパニーの長・妖狐青麗チンリーは帝家当主を抱き込もうとしていると梅岩は読んでいる。代価を既に払ったとはいえ、助っ人を依頼した梅岩に対し、不仲な組織に対する幇助としては不自然なほど強い者を差し向けてくれた。
 最初に寄越された、百重灯ももえ・あかりという現代では貴重な百眼族。
 そして、その実力は妖狐族の中でも青麗に次ぐと名高い近江の孔衛丸。そして、外で暴れている鳥女。いずれもカンパニーでも間違い無く最上位にいる力の持ち主である。
 だが、この人材選択は善意によるものではない。まともにやりあえば帝家の人間全てを皆殺しに出来るような怪物がカンパニーには複数いることを、梅岩に痛感させるためのものだ。

「孔衛丸殿。『お母上』に感謝の意を伝えておいてくれ。
 まさか『御愛息』を助っ人に貸してもらうわけにはいかない。誠意には感謝するが、それは出来ないと伝えてくれ。
 御陰様で人材確保の目処も立った。百重灯は百人力の力の持ち主だ。誠に感謝の言葉もない。更に、別のところで二人の新戦力も得ることができた。
 わざわざお越し頂いた孔衛丸殿には申し訳ないことをした。帰りの切符はこちらで用意させて貰う」
 梅岩はさり気なく話を切り出した。体よく孔衛丸たちを追い返すつもりだ。
 ついでに、とある事実を確信に至らせるために探りも入れている。
「いや、術式を使って来たから路銀はいらないが……」
 意外にも、孔衛丸は反発しない。長距離かつ高精度な空間転移の術式が可能であることをアピールしつつも、出戻りをすんなり受け入れた。追い返しを食うことは予想の範疇だったのか。
 もしくは女王の命に逆らえなかっただけで、ハナから敵性組織に身を置くつもりなどなかったのかも知れないとも考えられる。
「路銀なんかより、二人の新戦力ってのが何なのか気になるね」
 孔衛丸の瞳孔が開くのが見えた。
 葉山は確信した。この男は、帝家に貢献する気はさらさらなかった。助っ人要請の件をダシに、敵情調査をしたかっただけに違いない。
「一人は、今日はいない。ここと別の場所を掛け持ちしている子なんでね。もう一人は、リハビリ中だ。動けるようになれば、外ではしゃいでいる君の友人にも引けを取らない戦力になるはずだよ」
 いまだに柱を揺らし続けている鳥女を掌で差して、梅岩は白々しいほど穏やかに言葉を走らせた。
 梅岩の皮肉は無視したまま、孔衛丸の興が動いた。
「へえへえ。ジチョウ並みの力か。どんな奴? 興味あるなあ」
 どうやら『リハビリ中』と言った下りも聞いていなかったらしい。梅岩がリクエストには答えられない……と告げようとした矢先に、事は起きた。
「何の音だ……?」
 聞き取りにくい低音が、周りの注目を集めた。
 そこには人のような何かがいた。
 全身が、護符の貼られたサラシで巻かれている。左目だけが隙間から覗き、他は埋め尽くすようにびっちりと何重にも巻かれていた。まるで、それを封印しているかのように。
 両の脚までも身動きできないほどサラシを巻かれているため、車椅子に乗せられ押されている。押している十代半ばの少女は恐怖のためか下を見て俯いていた。
「おや。もしかしてそいつが、噂の新戦力かい?」
 孔衛丸が、穴が空きそうになるほど車椅子に乗ったものを見つめた。
「……梅岩、これはなんだ?」
 サラシ人間が、くぐもった声を出しながら孔衛丸を指で差した。
「近江の孔衛丸。カンパニー女首領、妖狐青麗の御曹子サマさ。で、このミイラ男はスドウ君という、御察しの通り我々の貴重な新戦力さ。車椅子を押しているのは、さくら嬢。彼女も立派な……」
「女の子の説明はいい」
 孔衛丸は梅岩の口上を早口で遮った。
「そこのミイラ男と、話がしたい」
「う〜ん。さくらちゃん、いい子なんだけどな……」
 梅岩はニヤニヤしながらサラシ人間の肩に手を置いた。その途端、梅岩の手とサラシの触れた部分が焦げたように黒ずんでいくのを葉山は見逃していなかった。
(熱くなるなよ)
 梅岩はサラシ人間の首の横で小さく囁いた。
「スドウ君、久しぶりだね。高谷山ではお世話になったね」
 孔衛丸は言葉に皮肉をたっぷり込めた。
 この2人も、面識があるらしい。
「済まないが、あの時のことはよく覚えていない」
 スドウと呼ばれたものは、冷静に言葉を返した。しかし、梅岩は触れた手が熱くなるのを感じていた。
 この少年は、つい最近まで邪鬼に寄生され肉体の自由を奪われていた。今でもサラシと護符で力を封じ込めることで、辛うじて暴走を抑えているに過ぎない。
 彼にとって致命的なのは、肉体の殆どが既に失われていることだ。体についた邪鬼を無理に引き剥がせば、生命の維持すら保障できない。
 寄生している邪鬼を、自力で制御する術を身につけなければ満足に歩くことすら出来ない。それが可能になるのは、年単位の時間を要するだろう。
 つまり少年が使い物になるまでは、リハビリの終了を待たなければならない。それまでは、戦える退治屋は梅岩と、まだ監視が必要な百重で遣り繰りせざるを得ない。
 それでも、保守的な葉山ですら賛同できた。少なくとも、いまだに門の外で騒いでいるものや目の前の何を考えているやらわからない狐を当てにするよりはずっとマシな選択肢だった。
「梅岩、一つだけ忠告しておくよ」
 孔衛丸は緩やかに体を門に向けた。そして、ニンマリと笑いながら首だけ向き直って、流し目で梅岩を見た。
「帝家の結界、完全無欠じゃないね」
 それを聞いた途端、葉山の中で何かが切れた。
 腰に挿した白木の木刀を、ついに抜いた。刀身に指を添え祝詞を唱えると、刃は光り呪が文字になって浮かんだ。
 気合いの入った掛け声とともに番所を飛び出し、上段に構えて走りかかった。
 葉山が百を越える邪鬼を切り捨ててきた、必殺の剣術が火を吹こうとしていた。
「早まるな」
 梅岩が葉山の出足を払った。
 梅岩の日の目を見ることのなかった柔術が、役に立ったのは皮肉にもこれが初めてだった。
 葉山は派手に横転し、足を挫いて悶絶した。
「あれっ? 葉山? 葉山!」
 足を止めようとしただけの出足払いが、まさかのクリティカルヒット。
 老人を転ばせることがどれほど罪であるか知らないわけではない梅岩は、この日初めて狼狽を態度に現した。
「ははっ。つくづく、人間ってヤツは……」
 孔衛丸は嘲笑しながら門を出た。
「ジチョウ、帰るぞ。母上に土産話ができた」
 納得いかなそうな鳥女は、更にもう一度だけ思い切り門を蹴り飛ばし、激しい激震を置き土産にして帰っていった。

 番所に隠れて震えていた大北が、外に飛び出てきた。
「葉山さん、しっかり!」
 足を挫いた葉山は、脂汗をかいて呻いていた。
 梅岩は自らを責めた。人材を得ようとしたのに、確保どころか結果的には老兵に止めを差してしまった。しかも、自らの不注意のせいで。
「スドウ君、頼む。……早く、動けるようになってくれ……」
 梅岩はこのとき初めて、悔しさに唇を噛み締め血を流した。
「……約束はできない……」
 少年は口先だけではそう言った。
 まさかそれから僅か一年後にサラシを解くことになるとは、梅岩も期待していなかった。
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登録日:2015年08月20日 17時29分

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